江戸川区瑞江の小児科|365日診療のM's(エムズ)こどもクリニック瑞江

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急性喉頭炎(クループ)について ~犬の鳴き声のような咳が出るときは~

急性喉頭炎(クループ)について

~犬の鳴き声のような咳が出るときは~

 

特徴的な咳にご注意ください

ある日突然、「ケンケン」「オットセイの鳴き声のような甲高い咳」が出て、驚かれることがあるかもしれません。これは「急性喉頭炎(通称クループ症候群)」と呼ばれる病気の可能性があります。

この病気は、声を出す部分である「声帯(声門)」のすぐ下の部分が炎症で腫れてしまい、特徴的な咳や声の変化を引き起こします。

 

 

主な原因

クループの多くはパラインフルエンザウイルス1型による感染が原因とされています。風邪の一種ですが、炎症が声門の下に起こることで、独特の咳がみられるのが特徴です。

 

 

症状

  • 犬の鳴き声のような咳(犬吠様咳)
  • 声がかすれる(嗄声)
  • 咳き込みで嘔吐することがある
  • 夜間に咳が悪化し、眠れないことがある
  • 咳が続いたあとに発熱することがある
  • 息を吸い込むときに「ぜーぜー」と音がする(吸気性喘鳴)

通常、呼吸が止まるような重症例はまれですが、咳が強くなり呼吸が苦しそうに見えることもあります。

 

 

治療について

病院では次のような治療が行われます:

  • ステロイド薬の内服(炎症をおさえ、気道の腫れを軽くします)
  • 咳や呼吸の症状が強い場合には、アドレナリン吸入を行うこともあります(病院でのみ実施)

治療により、通常は1〜2日で犬の鳴き声のような咳は落ち着き、痰が絡んだ咳へと変化していきます。

 

 

受診の目安

次のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください:

  • ▶︎ 咳が強くて眠れない
  • ▶︎ 息苦しそうにしている(肩や胸がへこむような呼吸)
  • ▶︎ 食事や水分がとれない
  • ▶︎ 嘔吐が続いている
  • ▶︎ 声が急に出にくくなっている

似たような咳でも、実際には気管支炎や喘息など別の病気であることもあります。

 

 

繰り返すことはありますか?

クループは1歳前後の乳幼児に多く、年に数回繰り返すお子さんもいます。ただし、年齢が上がるにつれて自然とかかりにくくなり、小学生になるころには多くの子が改善します。

 

 

登園・登校の目安

▶︎ 以下の状態が整ってから、無理のない範囲で登園・登校を再開してください:

  • ✔ 熱が1日以上出ていない
  • ✔ 夜しっかり眠れている
  • ✔ 食欲が7割以上回復している

判断が難しい時は、かかりつけの医師にご相談ください。

出典:日本小児科学会/MSDマニュアル家庭版/Bjornson CL, Johnson DW. Croup. Lancet. 2008