どうしよう頭をぶつけた~あわてないために~
頭をぶつけたときの注意点と受診の目安
小さなお子さんは、遊んでいるときや歩いているときに、転んだり、どこかから落ちたりして、頭をぶつけてしまうことがよくあります。多くの場合は大きな問題にはなりませんが、ごくまれに頭の中で出血が起こっていたり、脳に影響を及ぼすけがとなることもあります。そのため、注意深く様子を観察することが大切です。
頭をぶつけたあとは、まず6時間程度を目安にしっかりと様子を観察してください。次のような点に注目します:
- 意識がはっきりしているか
- 目線や表情に違和感がないか
- 痙攣や手足の動きに異常がないか
その後も、24時間ほどは念のため慎重に見守るようにしましょう。
● 以下のような症状が見られたら、すぐに受診してください
小児の診療に対応している脳神経外科または総合病院の救急外来を受診してください。
受診先がわからない場合は、東京消防庁救急相談センター「#7119」へご相談ください。
- ▶︎ 頭を打った直後から、泣かない・目線が合わない・ぼーっとしているなど、いつもと明らかに違う様子がある
- ▶︎ 最初は元気だったが、時間が経つにつれて反応が鈍くなったり、呼びかけに反応しにくくなってきた
- ▶︎ 頭痛がだんだんひどくなり、我慢できないほど痛がる
- ▶︎ 何度も繰り返し吐いている(※1回程度で顔色が良ければあまり心配ないこともあります)
- ▶︎ 痙攣を起こしている
- ▶︎ 鼻をぶつけていないのに鼻血が止まらない、または耳から血が出ている
後から症状が出ることもあります(慢性硬膜下血腫)
まれに、頭をぶつけた直後には何の症状も見られず、数週間〜1~2か月後になってから症状が出てくることがあります。これは「慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)」と呼ばれる状態で、以下のような変化が見られた場合は、医療機関を受診してください。
- 歩くときにふらつく、転びやすくなる
- 目の動きがぎこちない、左右で違う感じがする
- 食欲がなくなって元気がない
- 以前よりも反応が鈍く、ぼーっとしていることが多い