子どものじんましん|原因・症状・家庭でのケアと受診の目安
じんましんとは?突然出る赤い発疹とかゆみ
じんましんは、皮膚が赤く盛り上がり、かゆみを伴う発疹が突然あらわれる病気です。虫さされのような発疹が体のあちこちに出たり、地図のように広がることもあります。多くは数時間で自然に消えますが、繰り返し出ることもあります。
● すぐに受診が必要なサイン
- ▶︎ まぶたが開かないほどの目の腫れ
- ▶︎ 咳、声のかすれ、息苦しさ
- ▶︎ 嘔吐、ぐったりしている
- ▶︎ 顔色が悪い、意識がもうろうとしている
これらはアナフィラキシーという重いアレルギー反応のサインです。
すぐに救急車を呼んでください。
● 自宅でのケア
- ● かゆい部分は冷たいタオルでやさしく冷やす
- ● お風呂はぬるめのお湯で短時間に
- ● やわらかい綿素材の服を選び、締めつけを避ける
- ● 掻くと悪化するため、冷やす・気をそらすなどで対応
- ● 疲れ、寝不足、ストレスも誘因となるため、しっかり休む
● お薬による治療
抗ヒスタミン薬を中心に、症状に応じて以下のような薬を使うことがあります:
- フェキソフェナジン(アレグラ)
- オロパタジン(アレロック)
- レボセチリジン(ザイザル)
これらは眠気が少なく、子どもでも使いやすい薬です。症状が続くときは、医師の指示で毎日服用することもあります。
必要に応じて以下の薬が追加されることもあります:
- ファモチジン:胃の不快感や胸やけなどがある場合に使用されるH2ブロッカーです。
- モンテルカスト・プランルカスト:気管支喘息やアレルギー性鼻炎があるお子さんに対して、補助的に使用されるロイコトリエン受容体拮抗薬です。
■ 補足:ステロイドの使用について
- デカドロン(デキサメタゾン)などを短期間(数日間)だけ使用することがあります。
- 長期使用は副作用(免疫力低下・胃腸障害など)のリスクが高いため推奨されません。
- 医師が必要と判断した場合に限り、慎重に使用されます。
● 血液検査について
じんましんの多くは原因が特定できず、「特発性じんましん」とされます。ほとんどの場合は医師の診察と問診で診断がつき、血液検査は行いません。
IgE抗体の検査で数値が高くても、実際に食べたときに症状が出なければ食物アレルギーとは診断されません。
出典:
環境再生保全機構「正しく知ろう!食物アレルギー」
厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」
● 難治性のじんましんについて
抗ヒスタミン薬やその他複数の薬剤をきちんと飲んでも症状が続く場合、「難治性じんましん」と診断されることがあります。
このような場合には、ゾレア(生物学的製剤)やシクロスポリン(免疫抑制剤)といった、より専門的な治療が検討されます。
これらの治療は専門医のもとで行う必要があるため、当院では必要に応じて実施可能な医療機関へご紹介しています。気になる方は、医師にご相談ください
当院についてのご案内
M’s(エムズ)こどもクリニック瑞江は、東京都江戸川区にある年中無休の小児科です。
赤ちゃんから高校生まで、発疹、かゆみ、じんましんに関する診察も対応しています。
診察時間やアクセスの詳細は、当院ホームページをご確認ください。