マイコプラズマ肺炎の症状・検査・治療・登園登校目安まで総まとめ
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)」という細菌によって引き起こされる呼吸器感染症です。
特に5〜14歳の学童期の子どもたちに多く見られますが、成人が感染することもあります。
感染は主に飛沫感染や接触感染によって広がり、潜伏期間は2〜3週間と比較的長いのが特徴です。
主な症状
- 発熱(38℃以上)や全身のだるさ、頭痛、喉の痛みなど、風邪に似た初期症状
- 数日後から始まる乾いた咳(次第に強くなることがあります)
- 解熱後も3〜4週間続くことがある長引く咳
- まれに中耳炎や胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症
診断と検査
診断は、症状や流行状況などを踏まえて医師が総合的に判断します。必要に応じて以下の検査が行われます:
- 胸部レントゲン検査:肺の炎症の有無を確認
- 血液検査:炎症反応や抗体の有無を確認
- PCR検査(咽頭ぬぐい液):遺伝子レベルでの検出
※当院では、PCR検査の実施は診察した医師の判断によります。ご希望のみでの検査実施は行っておりません。
治療について
マイコプラズマ肺炎には、通常の小児科で使われる抗生剤(ペニシリン系など)は効かないため、
マクロライド系抗菌薬(クラリスロマイシン、アジスロマイシンなど)が主に使用されます。
近年では耐性菌も増加しており、症状や経過によっては他の薬剤(テトラサイクリン系、ニューキノロン系など)を用いることもあります。
軽症であれば自然に回復することもありますが、長引く場合には医師の判断で抗菌薬を使用します。
登校・登園の目安
マイコプラズマ肺炎には出席停止の明確な規定はありませんが、以下の状態を目安に再開を検討します:
- 発熱がなく、全身状態が良好である
- 咳が軽減し、日常生活に支障がない
- 食欲があり、元気が戻っている
▶︎ ただし、登校・登園の再開については、医師にご相談ください。
家庭での予防と対策
- こまめな手洗い、うがい
- 咳エチケット(咳・くしゃみの際は口元を覆う)
- マスクの着用(感染者とその家族)
- 室内の換気をこまめに行う
- タオルや食器の共有を避ける
当院についてのご案内
M’s(エムズ)こどもクリニック瑞江は、東京都江戸川区にある年中無休の小児科です。
赤ちゃんから高校生まで、長引く咳、肺炎に関する診察も対応しています。
診察時間やアクセスの詳細は、当院ホームページをご確認ください。
※本ページの内容は、厚生労働省、国立感染症研究所、国立成育医療研究センターなどの公的機関の情報をもとに作成しています。