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ヘルペス性歯肉口内炎について

ヘルペス性歯肉口内炎は単純ヘルペスウイルスの感染により歯茎やのどの奥に口内炎が多数でき、その痛みと高熱のため口から食べたり飲んだりが困難になる疾患です

 

ヘルペスという名前を聞き慣れない方は怖いウイルスに聞こえるかもしれませんが、それほど珍しいウイルスではなく、口周囲の水疱だけなら疲れや寝不足で大人でもできる人がよくいますが、これは体の中にかくれているウイルスが再度暴れ出すためにおこり、初めてのヘルペスウイルス感染の場合口の中全体に口内炎ができ熱がでますので、この症状は子ども特有ということになります。

 

ヘルペスウイルスは、近くにいるだけではうつらず、濃厚な接触により伝染するウイルスです。ただ、伝染力はつよく、子どもの集団生活ではタオルやコップなどを共有する機会が増えるため、うつる機会は多くなります。また、熱や口内炎、口の湿疹など明確な症状がなくてもウイルスを持っている可能性はあり、時に施設内で流行したり、家族でなる場合があります

 

口内炎ができ、熱が出る病気として、夏に流行するヘルパンギーナがあります。口内炎の出現の仕方が異なりますが、初期にどちらであるか判断がむずかしいこともあります。

 

口から全く水分がとれない場合やぼんやり、ぐったりが強くなる場合は入院になることもありますが、1~3日で回復しますので、何とか乗り切れることがおおい疾患です。

 

ヘルペス性歯肉口内炎であれば、抗ヘルペス薬の効果があることもありますので、お子さんで熱がでて、よだれの量が多くなり、口の中を痛そうにする場合は、一度小児科に受診してください

 

 

【登園登校について】

体から完全にウイルスは排除されませんが、初期の高熱、口内炎がつよい時期はウイルスの排出が多く、隔離が必要になります。熱が下がり、口から食べられるようになれば登園可能です

 

くちびるが腫れたり、ちくちくしたり、水疱ができる口唇ヘルペスは、10人に1人がかかったことがあるとされ、症状がでていなくてもウイルスが体の中(神経細胞の中、とくにこめかみにある三叉神経)に隠れていて、成人でも疲れがたまっていたり、寝不足などの体が弱っているとこめかみのところから末梢の口周囲にでてきて、急に暴れます。

日焼けで皮膚の状況がわるくなるとでることもありますので、口唇ヘルペスの出やすい方は口周囲の日焼け対策もしっかりおこなってください

また、アトピー性皮膚炎の方が、皮膚の調子がわるいと単純ヘルペスに罹患し、水疱、紅斑が出現し一見水疱瘡がひどくなったような発疹がでます。カポジ水痘様発疹症といい、水痘のように空気感染はしませんが、本人は湿疹がつよくときに発熱し、かなり皮膚の状態がわるくなることもあります。

アトピー性皮膚炎のある方は、常に皮膚の状態をよくたもつように日々の保湿にくわえ、夏場は日焼け対策もしっかりおこなってください

 

M’s(エムズ)こどもクリニック瑞江

院長 高松昌徳