TEL : 03-6231-8388

  待ち状況確認はこちらから

  予防接種(日本脳炎以外)
・乳幼児健診予約

  日本脳炎ワクチン予約

  診察予約はこちらから

  受診前問診はこちらから

HOME 予防接種で防げる病気について 子宮頸がんとワクチンについて

子宮頸がんとワクチンについて

子宮頸がんとワクチンについて

■ 子宮頸がんとは?

子宮頸がんは、子宮の入り口(子宮頸部)にできるがんで、日本では子宮がん全体の約7割を占めます。
最近は20~30代の若い女性に増えており、毎年約1万人が診断され、約3,000人が亡くなっています。

主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスです。性行為を通じて感染し、女性の約80%が一度は感染するといわれています。多くは自然に排除されますが、残ってしまうとがんに進行することがあります。

 

■ ワクチンの効果と意義

子宮頸がんワクチンは、HPV感染を防ぐことで将来の子宮頸がんを予防できる、大切なワクチンです。
当院で使用している「シルガード9(9価)」は、9種類のHPV型(6・11・16・18・31・33・45・52・58型)に対応し、従来よりも幅広い予防効果が期待できます。

適切な年齢で接種することで、HPV感染の60〜90%を予防し、子宮頸がんのリスクを85%以上減らせると報告されています。

スウェーデン(NEJM 2020):
17歳未満で接種した人は子宮頸がんのリスクが88%減少。17~30歳でも53%減。

イギリス(Lancet 2021):
12~13歳での接種はリスク87%減、14~16歳で62%、16~18歳で34%減。

 

■ シルガード9の接種対象とスケジュール

定期接種の対象:小学6年生〜高校1年生相当の女子(公費で無料)
※対象年齢を過ぎた方の一部にはキャッチアップ接種が可能です。詳細はお問い合わせください。

  • 15歳未満で初回接種を受けた場合:2回接種(6〜12か月間隔)
  • 15歳以上で初回接種を受けた場合:3回接種(0・2・6か月)
  • ガーダシルから切り替えた場合も合計3回接種が必要です
  • 1回目が15歳未満であれば、2回目が15歳以上でも2回接種で完了です

 

■ 接種後の注意点と副反応

迷走神経反射(ふらつき・一時的な失神)が起こることがあります。接種後は15〜30分ほど座って休みましょう。体調が悪いときは遠慮なくお知らせください。

持続的な頭痛や倦怠感が報告された例もありますが、ワクチンを受けていない人にも見られることから、因果関係は確認されていません。

韓国(BMJ 2021): 約44万人の調査で、ワクチン接種と重い副反応との関連は見られませんでした。

WHO(2019): 一部の症状は「予防接種ストレス関連反応」として認識されています。

 

■ まとめ

子宮頸がんは、ワクチンで予防できるがんです。
将来の健康のためにも、対象年齢での接種がとても大切です。ご不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。